困難は分割せよ

分割できないから困難だ。

確率への想い。

このブログを開設するとき、主たる話題の一つとして「確率論」を考えていました。今回は、そのモチベーションや目標を文章化して整理すべく、この記事を上げます。

 

生物系でも確率論を勉強したい

私は一応理系学部の学生なのですが、専攻は生物系。生物といえば物理や化学よりも数学を使わないイメージがあると思いますが、実際、周囲には教授陣を含めて数強(数学強者?)が少ないように感じます。(もちろん、専門によってはバリバリ数学を使うところもあります!)

自分の専攻では、実験計画法と生物統計しか「数学っぽい」講義はありませんでした。それも、生物実験での利用を目的とした、ほとんど全く理論的な説明のない講義で、とても数学とは言えないようなものです。

そんな中、突如として登場する中心極限定理。かっこいいし、内容もすごそう(小並感)。当然証明などないし、正規分布を利用した検定の手法だけが天下り的に与えられました。しかし、それも仕方のないことです。今思えば、大学初年度の数学で単位を取ったくらいで理解できるような定理ではありませんでした。数学をわかっていないだけでなく、(生物系の学生にありがちですが)数学を毛嫌いする学生に、統計の手法を教えるためには、誤魔化しが必要なのです。

 

統計を上辺だけ学び、実験結果の解釈のためだけに用いる日々。しかし、質の良いデータを得ようとするなら、統計的手法の原理を理解しているに越したことはありません。サンプルをどの位、どう採ればよいのかということは、最終的にデータをどう処理して主張を裏付けるか、ということを考えて計画するのです。そんなモチベーションで、研究の空き時間を使い、統計を学び始めました。

もともと高校時代は数学が好きで、アルバイトでも受験数学を教えていましたから、生物系の中では数学(ただし高校の)が比較的出来たと思います。私は、統計を学ぶうちに、一度大学で離れた数学、とくに「確率」というにものに格別の興味を抱きました。

そんなこんなで私は、集合や位相空間などの基礎を出発地点として、「確率論」への本格的な独学を始めました。

 

専門家じゃなくても確率を語りたい

このブログでは、もともと数学を受験や生物研究の道具としてしか見てこなかった、数学初心者の視点から、確率や他の数学について様々なことを語りたいと考えております。

とても数学科の方のような緻密なお話はできないでしょう。具体的な道具を使っていた者が、抽象的な数学を学ぶことによって知り得た「確率」の世界をお伝えしたいのです。

これから当ブログでは、確率に関することばかりでなく、微分積分などの関連分野について、色々な話題を扱っていく予定です。数学を勉強している高校生や、教養の数学に苦戦する大学生、数学を道具として使う社会人の方々に、数学科でない私が数学の面白さを伝えたい!というのが身の程知らずの願いです。